【ウール】 毛糸の服が縮む原因と予防法 【化繊】
セーターやマフラーなど、毛糸製品を洗濯すると縮んでしまうのは何故でしょう?
これにはちゃんと理由があります。
それは、毛糸の細い糸と糸が絡まってしまうからです。
ですので、毛糸の細い糸同士が絡みにくい化繊の毛糸は縮みにくいです。
(その代わり、化繊の毛糸は毛玉が出来やすい)
選択すると毛糸のセータやマフラーが縮んでしまう理由
洗濯する時、セーターやマフラーなどの毛糸製品を水に漬けます。
すると、毛糸のスケール(キューティクルのようなもの)が開き、お互いの糸同士で絡みやすくなります。
ただの水でもスケールは開きやすくなりますが、40℃以上のお湯や冷たすぎる水や、お湯 → 水、水 → お湯 などの水温の変化でも、毛糸のスケールは開き、毛糸が縮みやすくなります。
NGな事
- 40℃以上のお湯
- 冷たすぎる水
- 水温の変化
では、どうすればよいのかというと、30℃程度のぬるま湯で洗うと良いです。
給湯器の最低温度で洗うと、調度良い温度で洗えるかと思います。
ちなみに、化繊100%の毛糸の場合、この湯温の設定洗濯は不要です。
化繊は熱に弱いので、熱すぎるお湯だと毛糸が伸びてしまう可能性はありますが、普通の水温でバシャバシャ洗うことが可能です。
毛糸のマフラーやセーターをワシワシ擦ると、毛糸が毛羽立ち始め、そのうち毛糸がフェルト化してしまいます。
先程も書いたように、洗濯している時は細い毛と毛が絡みやすいのでフェルト化しやすいです。
ほんの少しの事でもすぐにフェルト化してしまうので、毛糸のセーターやマフラーを洗う時は、かなり慎重に洗濯しないといけません。
毛糸の摩擦を軽減した洗い方には、『 押し洗い 』 があります。
押し洗いとは、洗剤入りのお湯に漬けて、ゆっくり静かに押し洗う方法です。
押し洗いの方法
【 洗い 】
1. 洗い桶や洗面台に30℃くらいのお湯をはる
2. ウール洗いができる洗剤を『1』に入れて、よく混ぜる
3. 『2』に毛糸の服を静かに入れる
4. 手のひらで毛糸の服を押すように洗う
【 すすぎ 1 】
5. 洗い桶や洗面台のお湯を排水する
6. 30℃くらいのお湯をはる
7. 毛糸の服を押すようにすすぐ
8. 排水する
【 すすぎ 2 】
9. 30℃くらいのお湯をはる
10. セータやマフラーを押すようにすすぐ
11. 排水する
12. セーターやマフラーを押すように水を切る
【 脱水・乾燥 】
13. 洗濯機に入れ、1分ほど脱水にかける
14. ※ 平干しする
※ 平干し
平干しとは、平干し用の物干し台に平らに干すこと。
めんどくさい場合や、平干し用のスペースがとれないなどの理由から、上手く毛糸のセーターやマフラーの洗濯が出来なさそうな場合は、クリーニング店に依頼して、クリーニングしてもらうと良いです。
洗濯代は高いですが、余程のことがない限り、クリーニングに出したセーターやマフラーが縮むことはないです。
洗濯機でも毛糸のセーターやマフラーを洗う方法
洗濯機のドライコースを使い、ドライマークのおしゃれ着洗いの洗剤を使えば、毛糸のセーターやマフラーを洗っても縮みにくいです。
この際、普通の洗剤を使ってしまったり、洗濯機の普通のコースで選択してしまうと、毛糸のキューティクルや繊維がゴワゴワになってしまい、毛糸が縮みやすくなるので注意が必要です。
化繊100%の場合は、洗濯機洗いをしても縮みにくいです。
(化繊は素晴らしい!)
毛糸選びで縮みを防止する
毛糸の中には、ウール(毛)100%のものや、化繊100%のものや、ウールと化繊の混合系との3種類があります。
ウール(毛)100%の場合、洗濯や取り扱いが非常に面倒くさくなります。
化繊100%の場合は、取り扱いが楽ですが、風合いや手触りなどが今ひとつなものも多いです。
ウール(毛)と化繊の混合毛糸は、ウール(毛)と化繊の良いとこどりになります。
- ウール(毛)100%
→ 洗濯が面倒 - 化繊 100%
→ 風合いや手触りに難あり - ウール(毛)と化繊の混合毛糸
→ ウールと化繊の良いとこ取り
含まれている割合によって、どちらの性質が高くなるかが変わります。
化繊が30%含まれているだけでもかなり縮みにくくなりますので、できるだけ毛糸を縮ませたくない場合には、混合毛糸のセーターやマフラーを買うか、混合毛糸を買うと良いです。
この他、ウォッシャブル毛糸もあります。
これは、一度洗ってしまうことで洗っても縮みにくくした毛糸です。
化繊が苦手な方は、こちらも選択肢に入れると良いかと思います。
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