【後の祭り】 毛糸が縮んでしまったら
毛糸の縮み予防と原因については、前のページで書きました。
では、実際に毛糸が縮んでしまったらどうすれば良いのでしょうか?
毛糸の縮む過程
毛糸は以下の様な形で縮んでいきます。
下に行くにつれ、手の施しようがなくなっていきます。
1. 毛糸の表面が毛羽立つ
この段階であれば、毛玉取り機で毛羽立ちを抑えてやれば、まだ対処することができる。
2. 毛糸と毛糸の間に毛羽立ちが目立つようになる
毛玉取り機、毛玉のカバ立ちを除去すればまだ使えるが、毛糸が薄くなったり細くなったり、毛糸が切れてしまったり、穴が空いたりしやすくなる。
3. 毛羽立ちで毛糸と毛糸がくっついてしまう
この頃には、毛糸はかなり縮んでいる。
毛玉取り機では対処できない。
4. 完全にフェルト化する
手の施しようが無くなる。
毛玉取り機では、表面の毛羽立ちを取り去ることしか出来無い。
毛糸の密度と強度が高くなり、ふっくら感が皆無になる。
毛糸自体もかなり縮んでしまう。
毛糸が縮んでしまったら?
全部の毛糸をほどきます。
その後、熱いお湯に漬けて毛糸のクセをとってやれば、もう一度編み物として使うことができます。
ただし、毛糸のフンワリ感は損なわれ、夏物の毛糸のように固く細くなります。
一度縮んでしまった毛糸はふんわり感はなくなりますが、再度縮みにくくなります。
フェルト化してしまった毛糸の編み物は、非常にほどきにくくなってしまうため、この方法で再利用することも難しいです。
完全にフェルト化してしまったら、ハンドバッグなどとして再利用することはできます。
毛糸の繊維同士が絡み合うことで、厚みと強度が増しますので、頑丈なハンドバッグになります。
フェルト化してしまったら
- 全部ほどいて再度編み直す
- ハンドバッグなどとして作りなおす
- 廃棄処分する
縮んでしまった毛糸のセーターやマフラーのアイロンがけ
毛糸の編み物には、収縮性があります。
そのため、アイロンがけをすると、縮んでしまった毛糸をある伸ばすことができます。
ただし、これは毛糸と毛糸の細い毛が絡み、フェルト化していない時の話。
ひとたびウール(毛)のセーターやマフラーなどがフェルト化してしまうと、アイロンがけをしても縮んでしまった毛糸のセーターやマフラーを引き伸ばすことは難しいです。
毛羽立ち程度の軽症のものであれば、アイロンがけで引き伸ばすことはできますが、それ以上になると、いくらアイロンをかけながらギューギュー引っ張っても、なかなか引き伸ばすことは出来ません。
ちなみに、アクリルやレーヨンなどの化繊の毛糸の場合は、多少雑に扱っても毛糸が縮むことは少ないのですが、その代わり、アイロンがけをしてしまうと毛糸がテロ〜ンと伸びてしまうため、テロテロの編み物になり、ふんわり感が損なわれやすいので、化繊の毛糸をアイロンがけする時は注意が必要です。
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